共同作業

夜に自転車で徘徊していると踏切で工事をしていた。 遠くでドロロロと音がし、いかにも暴走中といった風情のバイクが3台やってきて、ボロロガオンとうなった。 工事現場の警備員は慌てて3台を押し止めようとするが、踏切工事は道路の真ん中で行われているため自然と徐行状態となり、3台は警備員を無視して整然と通り過ぎた。 やがて、黒のハコ車が現れ、これもまた警備員が必死になって止めるのだが、ハコ車は勝手に徐行し、工事の様子を見ながらゆるゆると通り抜けていく。 警備員の必死さとは無関係に、なんだかそれは「共同作業」のように見えた。