羆嵐|吉村昭|新潮社: 新潮文庫|2010/08/13-08/15

羆嵐 (新潮文庫)|P226|自|5
海道怖すぎる。“熊出没注意”のTシャツが恐ろしく見える

(P5)移住したばかりの六線沢村落に、厳しい冬と穴持たずの羆の気配が忍び寄る
三毛別(さんけべつ)
(P6)
六線沢
(P6)三毛別村落より三毛別川上流の村落
点綴(てんてい)
(P6)
築別(ちくべつ)
(P7)
(むしろ)
(P10)
羆の習性
(P14)紅葉が終るころ餌をあさって十分な栄養を体に貯え、自らの体に適した穴を探し出して降雪と同時に冬ごもりに入る
穴持たず
(P15)冬ごもりする穴を見つけそこなった羆のこと。気性が荒い
氷橋(すがばし)
(P17)丸太で橋の骨組みを整えてから枝を敷きつらねて、周囲を雪でかためる。雪はたちまち凍結して密度の濃い氷に化し、翌年の融雪期まで馬橇の往来にも十分に堪える堅固な橋になる
(まさかり)
(P17)
島川幹男
(P19)板壁の家(P27)(P48)通夜
樵のオド
(P22)島川家に寄食
(P23)六線沢村落で初めての通夜の最中に、羆が再び襲来する
明景安太郎
(P31)島川幹男の500m下流
斎田石五郎
(P35)苫前村役場に応援を乞う
区長
(P35)三毛別の区長であると同時に、六線沢の責任者(P39)羆との最初の対面(P60)羆との二度目の対決(P123)医師の現場検視に立ち会う(P158)山岡銀四郎と現場の確認に行く(P167)三度目の羆の目撃(P179)四度目は羆に一斉射撃(P197)銀四郎について羆を背後から狙う
中川孫一
(P42)(P52)(P60)家

(P47)「少しだ」大鎌を手にした男が、眼を血走らせて言った。「少し?」区長がたずねた。「おっかあが、少しになっている」男が、口をゆがめた
(P57)「仏はどうします」男の一人が、区長の顔をうかがった。「あのまま放置して置け。クマの餌として残す」区長は、答えた

(P71)六線沢の者はみな三毛別へ逃れ、さらに下流の古丹別に向かって避難を続ける
松浦東三朗
(P74)明景安太郎から3km下流

(P79)「腹、破らんでくれ」と、羆に懇願するような叫び声がきこえた。それは、臨月の斎田の妻が発する声だったという。彼女は、羆に食われながらも母性本能で胎児の生命を守ろうとしていたのだ

(P85)警察隊に心許ない区長は、銀オヤジを待つ
山岡銀四郎
(P91)クマ撃ち専門の猟師。鬼鹿村の生まれ。銀オヤジ、鬼銀、クマ銀。偏屈、酒乱、粗暴
大川與三吉
(P100)渓流際。指揮本部
(P143)銀オヤジは現場を確認し、羆が山を降りてくる時期が近いことを知る

(P163)「最初に女を食った羆は、その味になじんで女ばかり食う。男は殺しても食ったりするようなことはしないのだ」銀四郎は、片手で合掌しながら言った
(P176)分署長を中心に、男たちが対岸の山裾に眼を向けている。区長は、三毛別の者たちの中に入ると、「クマがいるのか」と、たずねた。「六線沢の見張りの者が、切株が一つ多いというのです」男の一人が、声をひそめて答えた

(P183)銀オヤジが羆を仕とめた
(P201)弔いに羆の肉を皆で食べるのが習わしである
(P217)
羆嵐の吹いた沢──解説にかえて」倉本聰
(P221)