「超」怖い話 怪福|久田樹生|竹書房文庫|2010/08/11-10/14

「超」怖い話 怪福 (竹書房文庫)|P221|自|4
い話っぽいのが多い

まえがき──銭魂
(P3)目の前を、古銭が歩いていた。それも、人の背丈ほどはある巨大な寛永通宝である。しかもそいつには、人の手足が生えていた。それらを振り振り、通りを闊歩(かっぽ)している
機縁
(P7)大居氏の知人中井川の話
端緒
(P8)会社の同僚中井川の離婚後の新居でバンバン音
行動
(P12)中井川の家でお祓い
疑念
(P15)中井川の奇行と異変
隔意
(P20)大居氏の家にとた、ずーが現れる
忌避
(P24)中井川の不思議な現れ方
慚愧
(P27)中井川の家で何かに肩を掴まれる
結論
(P32)中井川が何者かに連行されているのを見た
吃驚禍福
(P35)
オーバー・ザ・レインボウ
(P36)息子から発した光が虹となった
二つの茶わん
(P40)青い女の子が妻を踏みつける
アラザン
(P43)水槽から飛び出た泡が空中で銀色の粒となった
アラザン
(P43)ケーキやお菓子に使う銀色の砂糖粒
幸福のシャープペンシル
(P45)社会人になってからあの幸運のシャープペンシルに再会した
仏飯
(P48)金色がマークシートの間違いを教えてくれた
まもり
(P51)まもりちゃんの髪の毛をお守りにした
姑側
(P54)亡くなった夫が、嫁の生霊を追い払った
付き合う相手で その1
(P63)ヒモの首に青い細い紐のような痣が浮き出る
付き合う相手で その2
(P70)鼻をすすり上げながらサドルに跨ったとき、背中に何か柔らかいものが触れた。驚き振り返る寸前、頭の後ろから何かの囁きが聞こえた。優しげな女の声だと思った。何を言っているのか理解できない。だが、心の底から安心できる雰囲気を纏っている。それが何故なのかは全くわからない。声は「もう大丈夫」だと言っているようだ
にくづきにかなめ
(P73)ぎっくり腰で動けなくなった時、〈あまり肉〉を掴まれた
あーん、あーん
(P75)部屋に現れた幼稚園児は、自分だった
疑心
(P79)坂の頂点で、クミは我が目を疑った。熱気に揺らぐ道の上、向こうから見覚えのある人物が歩いてくる。黒のプリントTシャツに、デニムのホットパンツ。団子にした頭。自分だった
まおちゃ
(P81)真っ赤になった部屋に現れた女の子
驚いた
(P84)お守り袋が破裂した
なんなんさー
(P85)土手の横穴に小石が積まれている
きれい好き
(P90)神棚を掃除する
ダイエット その1
(P92)幼い声と過剰な膨満感
ダイエット その2
(P95)〈しね、しね〉と靴で腹を蹴られる
どうして
(P101)黒髪に白髪が混じっていた
どこまでも
(P103)寿退社最終日に平面的な人
アンタッチャブル
(P109)ファミレスのヘンな家族
メイク その1
(P114)翌日、自分も彼女も眼科に行く羽目になった。何故なら、両目が真っ赤に充血したからだ。h
メイク その2
(P115)引き出しの奥から山下さんの手が出てきた
スモーカーズ・フェイス
(P120)友人に重なった老人の顔を写メできなかった
千野
(P123)鏡の中から風水師千野の顔がはみ出てきた
夢にまつわるエトセトラ
(P132)手にした液晶のバックライトに顔が照らし出される。彼氏だった。彼は、部屋の入り口近くにある電灯のスイッチを入れる。デートのときよく着てい服だった。が、手には、大振りのナイフを持っている。「殺してやんよ」笑いながら、ぽつりと呟いた
コンサート
(P139)夢の中で眠りこけたら殴られた
友人
(P144)『〜明日も頑張らないと。○今日も優が来ている あ 山 る し ら ま ぱ か 』
憧憬
(P147)喜美香先輩の隠し撮り
ぼろぼろ
(P153)真由子と美佳と、そして恵子のタイムカプセル
告白
(P156)高二のチナツの告白
ピアッシング
(P161)赤いピアスで運が悪くなる
ストラップ
(P166)『もしもし。息子が死にました』携帯の向こうでは、同じ内容の言葉を何度も繰り返している。一度切って、掛け直します──そう告げようとしたとき、再びあの大きな音が轟いた。『勝が墜落死をしゴシャヌシャベシャニュシャル……ブツッ』直後、通話口を擦ったような雑音が混じり、唐突に通話が切れる
恋愛相談
(P168)元カレのコウイチに連れ去られた
結果報告
(P174)〈清い身体〉と穢れた身体
四十六
(P177)真希子さんの話
六歳
(P178)欄間を透かして巨大な面
八歳
(P181)欄間の目が〈よしや〉
十四歳
(P183)迎え火に四組の足が見えて〈よしや〉
二十二歳
(P186)カーテンが波打って〈よしや〉
二十六歳
(P190)息子の希が欄間の真下に転がって〈よしや〉
三十一歳
(P196)斑の卵
三十八歳
(P201)小さな紙袋の中に陶片とメモ
四十二歳
(P206)フィリピン系の女。息子の口から〈よしや〉
四十六歳
(P214)息子から、〈よしや〉って何か聞かれた
笑門来福──あとがきにかえて
(P216)金色に輝く姑さんが笑門来福と書いた