『サウンド・オブ・サンダー』監督:ピーター・ハイアムズ/2005/アメリカ

サウンド・オブ・サンダー デラックス版 [DVD]
マゾンの内容紹介にて「原作はSF小説の巨匠レイ・ブラッドベリ。これまで映像化不可能と言われてきた傑作」と謳いつつ、ある意味、その不可能性が可視化されてしまった映画である(韜晦)。
原作が名作らしいので、それなりにストーリーの骨子はあるのだが、タイトルの“雷の音”がいったい何の隠喩であるかが劇中でも全く解説されなかったのはプチストレス。そんでもってそのまま速やかな予定調和へ向けて覆水がさっさと盆に返ってしまうから、うっすらと後味の悪い映画感が残る。
村薫のように、“DVD化に際し全面改作”という概念は映画にないのだろうか。そろそろあってもいいだろう!