「超」怖い話Χ(カイ)|松村進吉|竹書房文庫|2012/08/30-2013/09/23
P223|自|4
落ち着いた感じで淡々とした話が多い。「傍目」「面子待ち」が毛色の違う話
- まえがき
- (P3)もし本当に、この世がこの世だけで完結していないとしたら──私達には目先の楽しみよりも重要な、きちんと手を添えて守らなければならないものがあるのではないか
- ある事故
- (P10)倉木氏の遠縁の親戚加奈さんの事故について
- 酷
- (P14)双葉さんの町内の葬儀で棺が三度ドガンッ!と鳴った
- まがり坂
- (P19)田端くんは自宅までの急な坂道で、威圧するような声を聞いてからいろいろ見える
- そういう何か
- (P27)諏佐くんのお父さんは、居酒屋で知り合った男から自分の上司の死に顔を見せられた
- 代行
- (P35)井坂氏は触れるとぽそぽそ声が聞こえる男性を送った
- かたつむり
- (P39)飯田さんは引っ越したばかりのマンションの風呂場から、餅でも落としたような〈べとん〉、洗いたての皿を擦るような〈きゅうううぅぅ……〉という音を聞いた
- いらない湯船
- (P44)近藤くんの親戚は青い人を見るので浴槽に湯を張らない
- 半間差
- (P47)山辺くんの新築のトイレが一階のトイレと半間ズレたので声が聞こえる
- ある別れ
- (P51)大島さんのお母さんは、遠距離恋愛の彼氏に会いに行ったら見知らぬ、目玉がない女を見た
- 迷惑客
- (P57)市井くんが深夜のコンビニで働いていると、誰もいない店内で物が落ちる
- 残るもの、消えるもの
- (P59)主婦の上野さんは小学校の頃、友だちの末田さんと歯を観察した
- まとわり
- (P69)庭野くんは現場へ資材を届けた帰りに、墓石に座る赤い女を見た
- 混沌の霧
- (P80)津原氏が途中から入った現場につながるトンネルから作業員が列をなして現れる
- 傍目
- (P89)立花さんらは猛スピードの軽自動車をやり過ごした
- 傷口
- (P92)円藤さんはお地蔵さんの折れた首が赤く光るのを見た
- 花摘みガールズ
- (P98)藤さんは高校生の伊月さんとつるみながら、「あの娘」を見る
賜 - (P114)笠江さんの職場の机の上にあつあつの餅が置いてある
面子 待ち- (P118)沼田氏は大阪の家の裏手にある丘で三人の七福神を見た
- 夜道
- (P123)岸部くんは路地に並ぶ行燈の先に子供の影を見、鞠の音を聞いた
- 悪食
- (P130)安達さんはハスキーのジャンボが「死にたい」と喋った気がする
- すする
- (P133)室井さんはお祖父さんの家でのっぺらぼうを見た
- 五色
- (P139)山本さんは大叔母から自分が五色に輝いていたと教えられた
- 輝き
- (P144)丹谷さんは映画の帰りにみっつの光を見た
- ホタルイカ
- (P148)森田氏は海面を泳ぐ巨大な人型の緑の光を見た
- 影雀
- (P153)イチゴ農家がハウスの中で飛び回る小さい影を目撃した年は凶作である
- 観念
- (P155)飛田くんは今付き合っている彼女の水死体を見た
- しのび
- (P161)星野さんが入院した病院には、怪異を夜に見張る看護婦がいる
- 手術痕
- (P168)多田氏は心臓手術の間、おかっぱの黒髪の少女と(たいじ)し続けた
- 洋服ダンス
- (P174)滝田は友人の家で洋服ダンスに入る白い服の女の子を見た
- 迎える
- (P179)上島さんの子どもがひとがたを拾ってきた
- 息
- (P191)広尾さんは、帰宅したご主人の様子に違和感を抱く
- 悪童志願
- (P197)三島くんは神社で曾祖母に会った
- 廃業
- (P205)塩田くんは廃墟探検を廃業した