映画『コンスタンティン』ネタばれのみ

題点と解決方法:
1)現世と地獄がシームレスにつながっているという着眼について、最初にコンスタンティンが水を張った桶に足を入れ、ネコを抱き寄せて入り込んだ地獄はいったいどこだったのか。アンジェラが精神病院の水槽で地獄に入り込んだ時の描写は納得がいく。そのような概念の統一感が映画の横線となる。


2)ロンギヌスの槍を持ったものが不死になるという概念は、サタンの存在に先立つべきだ。つまり、槍の使用方法をサタンは左右できず、ロンギヌスの槍を誰が手に入れどう使われるかを映画の縦線としたほうが、よりスリリングなストーリーになるのではないか。


3)さて、するとサタンはロンギヌスの槍を使う者を止めることはできず、サタンの息子は無事現世に復活してしまう。映画はむしろ「復活してしまったけど、じゃあいったいどうしようか」というところから始めるべきだ。予見していたことを未然に防いだ映画より、それが起こってしまったカタストロフ映画のほうがずっと面白いという体感的な事実。


4)そんな感じで、サタンの息子が直接的に描写されれば、聖書を知らない日本人にも、「たいへんなことが現世に起こっているから、コンスタンティン頑張れ!」という気持ちになれるに違いない。


5)別件だが、サタンはガン部分だけではなく、片肺ごと胃の半分くらいを適当に取り去るべきだ。やさしすぎる。