「超」怖い話Λ(ラムダ)|編著: 加藤一|竹書房文庫|2008/02/25-02/26

「超」怖い話Λ(ラムダ) (竹書房文庫 HO 47)|P235|自|5
妙につじつまが合わない感がある話
(P3)ひとつ目は、勁文社で産声を上げ竹書房に引き継がれた「超」怖い話の累計総数が、本巻を持って百万部を越えた、ということ。これまでに延べ百万人もの方が、こんな忌み嫌われるような怪異譚満載の書を愛し、読み続けてくださったことに深くお礼申し上げたい。そしてふたつ目は、「超」怖い話が採話・紹介させて頂いてきた実話怪談の総数が、本巻Λを持って千話に到達したということ

雨中
(P11)「その婆さんの髪の間から黒い突起がさ、ぽこぽこ何個が突き出していて。それと……」彼は杉林の中に立つ老婆の「腰から上」が、ガードレールの上にあるのを見た。「だって、ありえないだろ。婆さん、デカすぎだろうって」
鬨の声
(P12)〈鹿ってのはな、口真似をして呼んでやると、ちゃぁんと返事をするもんだ〉
狩猟
(P18)振り向く二人。嫌に手足の長い人影が、恐ろしい速さで男の子の身体に飛び付いた。酷い猫背で、俯いたまま両腕を突き出しており顔は見えない
下りろ
(P115)そこに、首が載せられている。短髪の、少女の首である。黒目もわからぬほど充血した両目は限界まで見開かれ、鮮血が溢れ出している。食いしばられた歯が、ゆっくりと、石を噛み砕くようにギリギリ動いていた
バリボー
(P191)どうやら、家に帰ってから何かやらかしたのは確からしい。だが、何をやらかしたのかがわからない。お爺さんは鬼籍に入って久しく、猪狩君が何をしたのかについては最後まで教えてくれずじまいで彼岸に去った。この一件に限っては猪狩君の家族も未だに口をつぐんだままなのだという