外国語を身につけるための日本語レッスン|三森ゆりか|白水社|2003/11/05
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はじめに
外国語を容易に習得するために、日本語でできることを提案する。
日本語でできること……言語技術(ドイツの初等教育で行われている母語学習方法)
第一章 外国語と日本語の違いを意識する
1 日本の国語教育では外国語の習得に対応できない
2 国語教育の弊害
3 言語感覚の違い──四ヶ国語の説明
4 欧米の言語教育
5 「中間日本語」を身につける
?説明の技術……論理的な説明の方法 ┐
?描写の技術……効率よく伝える方法 │┌─────┐┌描写の順番を意識して述べる
?明確に言う技術……意志を伝える方法├┤中間日本語├┤主語と述語を明確に述べる
?質問の技術……具体的に相手に尋ねる│└─────┘└自分の意見を明確に述べる
?返答の技術……具体的に簡潔に答える│
?分析の技術……分析的に切り取る方法┘
第二章 翻訳できる日本語へ
1 主語を意識する
2 「あれ」の中身を認識する
3 質問の内容を具体的に考える
4 5W1Hを明確にする
5 根拠を明確にする
6 構文からものの考え方を知る
主語を省略しない
対象を限定する(あれ、みんなは使わない)
質問の内容を具体的に表現する(いつ、どこで、誰が、何を、なぜ、どのように)
根拠を明確にする(なぜなら〜と続ける)
第三章 「対話」の技術
1 かみ合った対話──羅列型と問答型
羅列型……座談会(日本的)
問答型……相手の質問に直接的に返事をする
2 問答トレーニングの意味と目的
(問と答)のトレーニングが必要
部分の練習
問答ゲーム┬問いに対して的を射た返答
└まず結論→理由
ナンバリングとラベリング
3 問答トレーニングの実践
第四章 「説明」の技術
1 わかりやすい説明(描写)とは何か
2 「描写」のレッスン──どのように見えるのか
3 「説明」のレッスン──どのように行うのか
(1) 概要から詳細へ
(2) 空間的秩序
(3) 時間的秩序
(4) 情報の整理
(5) 客観的な表現
(6) 情報の受け手の設定
おわりに