藪の中で打ち合わせる

宿泊施設フロント:「宿泊者の名簿を作るのは、受付を行う部署が行った方がいいでしょ? じゃなかったら、誰が責任を取るかそれをはっきりさせなきゃ。去年集まって話し合ったけど、今年みたいに主任が来て打ち合わせなんてぜんぜんなかったのよ。受付をどうするとかっても、事務担当が『できない、できない』ばっかりなんで、総合受付窓口が『こちらで名簿を作ります』って言ったのね。だって誰もやらないんだもん。そういうことよ。あー、ほらほら、宿泊する人が男か女か申込用紙に入れてって主任に言ったでしょ。で、当日に泊まりたいとか、前日になって泊まるのやめましたとか、前泊するとか、もう一泊延ばすとか、どんどん変更が発生するから、最終的な名簿は前日くらいに確定するかなー。でも確定してもどんどん変更が出るから、そういうのはこちらで柔軟に受けますよ。しょうがないよね。でもサ、時間が遅くなって来る人がいるじゃない? そういう場合、事務担当から食券をぽんともらって『おねがいね』だけじゃ、宿泊施設フロントも困るよ。誰が責任を取るかそれをはっきりさせなきゃ。総合受付窓口も最近ね、忙しいと思うんだ。『この日の予定こうでしたっけ』って聞くと『そうだっけ?』なんて言ってるし、忙しいと思うんだ」


合受付窓口:「最近になって人数が一人減ったから、はっきり言っちゃうと、名簿を作る余裕がないのね。宿泊施設フロントへ名簿をメールで送っても簡単な返事は来るんだけど、はっきり言っちゃうと、あんまりエクセルは使いこなせないと思う。前期に名簿を作ったときは何とか総合受付窓口もやれたけど、もう、ちょっと窓口業務と平行して名簿の作成とか、変更とかはっきり言って難しいと思うのね。変更は結局、宿泊施設フロントへ随時連絡していつ誰がどうするとかはね、んーそうだよね。はっきり言うと、総合受付窓口では、事務担当が休みの時に何も情報がないと困るんですよ。わからない人は代表電話番号にかけるから。お金のこともあるし、名簿を総合受付窓口で作るよりも、名簿だけもらえばそういう対応はできます、はっきり言っちゃうと。どこまで事務担当でできるか、それを決めていただければお手伝いはします、はっきり言って」


ステム開発部門:「去年どういう形で受け入れるか打ち合わせをしたんですわ。そのときにいろいろ決めて、それで実際にやってみたら、ぜんぜん動かなかったんですわ。えーと確か、宿泊施設フロントから名簿がぜんぜん出なくて、事務担当が『いったいどうなってるんですか』っていうことになって、それで打ち合わせをみんなでしましょうということになって、集まって。ぇー、システムの変更はですね、要するに、宿泊する人の名前を全部入れるととってもたいへんなんですわ。それを代表者と人数を入力するように変更して事務担当がどんどん入力するようにしたのね。その集まったときに決めたのは、受付は事務担当で行うけど、要は、結局請求書の金額と、事務担当で受け付けた人数が食い違った時の確認に時間がかかっていたんで、事務担当で名簿を作って、それに宿泊施設フロントが赤を入れるようにしたほうが、チェックは楽なんじゃないかなぁ。要するに、去年はうまく動かなかって、今年もやっぱりなんかうまくなかったんでしょ。そうそう、主任の言うとおり連絡不足だよね」


務担当:「去年の打ち合わせの時? 去年の打ち合わせで総合受付窓口が名簿を作るって言うもんだから、システム開発部門にシステム変更してもらったのよ。それが今回たいへんだから事務担当で名簿を作れとか言われても困るわよ。ん、まー、非常識ねぇ。向こうがやりたいって言うから、わ、ざ、わ、ざ、システム開発部門にお願いして変更してもらったのよ。事務担当で名簿を作ることにすると何年前に戻るのかしら。勝手にやるって言って、勝手にやめたって、そんなこと許していいのぉ。システム開発部門が怒り狂うわよ、そんなことしたら、ねえ主任。常識で考えて欲しいわ常識で」


任:「以下のように決定いたしました。名簿作成は主任が行い、これを宿泊施設フロントへ渡し部屋割りを行う。この名簿は総合受付窓口にも渡す。当日の会食数は事務担当が既存のシステムを用いて行い、宿泊料金の請求書等の処理も事務担当が行う。人数と請求料金の食い違いの確認は主任が行う。事務担当と主任が休みの時の宿泊変更は、随時配布する名簿によって総合受付窓口で受け付ける。宿泊当日の受付は事務担当と主任で行い、遅く到着する方がいれば対応内容とともに宿泊施設フロントへこれを引き継ぐ。以上、よろしくお願いいたします」


務長:「やりゃあできるんだけどサ。じゃ主任ヨロシク」